購入したときは何のストレスもなく、サクサクと動いていたパソコンも、様々なソフトをインストールして、1~2年経過すると、いつの間にかその動作は「重く」なってしまいます。
「パソコンのスイッチを入れてから起動するまでに時間がかかる」「いつも使うソフトの動作が鈍くて不便になった」等々は、たいていのパソコンユーザーが経験されているのではないでしょうか?
実はWindowsの仕様上、長く使い込んでいけば、それだけ動作が重くなるのは避けられないところですが、使い方によっては快適に使える期間を長くすることができます。ここでは、重い状態を回避するいくつかの方法をご紹介します
原因
原因 | 対処方法 | 対応難易度 |
---|---|---|
ソフトウェア(内部のソフト)側の問題 | ||
ソフトを立ち上げすぎている | 作業に不要なソフトを終了させる >対処方法を確認する |
初心者:★ |
ハードディスクの容量が一杯に なっている |
データの整理・移動を行う >対処方法を確認する |
初心者:★ |
長期間パソコンのメンテナンスを 行っていない |
デフラグを行う >対処方法を確認する |
初心者:★ |
Windowsが起動する時に立ち 上がる常駐プログラムが多い |
自動的に立ち上がるソフトを 制御する >対処方法を確認する |
中級者:★★ |
パソコンのスペック不足 | CPU使用率やメモリの状況から パソコンの状態を確認する >対処方法を確認する |
中級者:★★ |
ウイルス感染による弊害 | ウイルスの駆除を行う >対処方法を確認する |
上級者:★★★★★ |
ハードウェア(機械側)側の問題 | ||
パソコン内部にホコリが溜まって いる |
パソコンを掃除する >対処方法を確認する |
中級者:★★★ |
ハードディスク・メモリの劣化 や物理的な故障 |
ハードディスク・メモリに故障が 発生していないか確認する >対処方法を確認する |
上級者:★★★★ |
対処方法を試す場合は、必ず自己責任の上で行ってください。
万が一、症状が悪化しても当サイトでは責任は持てません。初心者や自信がない方は、パソコンの専門知識を持ったメーカーや販売店・パソコン修理業者に相談することをお勧めします。
【関連】パソコンを修理に出す前の注意点
【関連】噂の口コミ評判は本当?パソコン修理業者10社から実際に見積もりを取ってみました!
対処方法
1.ソフトを立ち上げすぎている
初心者:★
使用しているパソコンの性能を超えたソフトを立ち上げすぎている可能性があります。作業中に使用していないソフトは閉じて、パソコンの負荷を下げてあげましょう。
パソコンが重い時、思い通りにソフトが閉じれない場合は「タスクマネージャー」を使用して、強制終了させましょう。
2.ハードディスクの容量が一杯になっている
初心者:★
パソコンを長年使用していると、データやプログラムの蓄積が増えていきます。そうとは知らず突然「ハードディスクの空き容量不足」と表示されたら、驚いてしまいますよね。
パソコンの仕様上、避けられないことなので、こうなったらまず、使用していないファイルやフォルダ、ソフトを削除していき、ハードディスクに空き容量を作りましょう。
ハードディスクに空き容量を作る方法(ディスククリーンアップの使い方)
データを消したくない場合は、USBや外付けハードディスクといった別のデバイスに移動して保存すれば、消さずに済みます。
3.デフラグを行う
初心者:★
長年、パソコンを使っていると、見えないところでデータが蓄積していますが、メンテナンスを行っていないと、これが整理されずにグチャグチャな状態になっています。Windowsに搭載されている「デフラグ」という便利ツールを使って、この状態を解消し、パソコンの処理速度を向上させましょう。
4.自動的に立ち上がるソフトを制御する
中級者:★★
Windowsが起動する時に自動的に動き始めるのが常駐プログラム。いらないものを止めれば、その分、パソコンが軽くなる可能性があります。ただし、ウイルス対策などの重要なソフトの起動は止めないように注意しましょう!
常駐プログラムを制御する方法
- 画面左下のスタートメニューを開き、1番下にある検索ボックスに「msconfig」と入力。
- システム構成が立ち上がったら、「スタートアップ」というタブを選択。
- スタートアップ項目から不要なソフトのチェックを外して、最後に「OK」を押す。
【注意】重要ソフトか否かがわからない時は手を付けないようにしてください。
「iTunes」などのApple系のソフトやGoogleのWebサービスなどを停止する人が多いようですが、一概に何がいいとは言えません。日常的に自分がどんなパソコンの使い方をしているのか、しっかり把握したうえで選択しましょう。
5.CPU使用率やメモリの状況からパソコンの状態を確認する
中級者:★★
パソコンのスペック不足が原因かもしれません。現在のCPU使用率やメモリの状況を把握するため、タスクマネージャーを使用し確認してみましょう。
タスクマネージャーでCPU使用率を確認する
タスクマネージャーでメモリの状況を確認する
購入してから何年も経過しているパソコンで疑うこの原因ですが、時々、スペックに合わないソフトを入れて販売しているパソコンもあるようです。
最近は少なくなっているかもしれませんが、パソコンを購入したばかりなのに、動作が遅く感じるようであれば、同じ原因だと疑ってみましょう。
パソコンで使用する各ソフトには、必ず推奨されているスペックがあります。自分がパソコンで何をしたいのか考えずに買ってしまったり、販売店の店員さんに聞いていても、知識が乏しかったりすると、そういったパソコンを引いてしまうことがありますので、購入の際は注意しましょう。
6.パソコンを掃除する
中級者:★★★
パソコンの内部は、意外とホコリが溜まってしまうものです。ホコリのせいでパソコン内が熱を帯びて、性能が落ちているという事態も考えられます。パソコン付属のマニュアルを見て、本体のケースを開けてチェックしてみましょう。
パソコン内部を傷つけるといけないので、エアスプレーや刷毛などの専用の道具で掃除を行いましょう。
掃除の際には、静電気の除去を行うことを忘れずに!静電気のせいでパソコンの部品が使えなくなってしまうこともありますので、作業の直前には、鉄やステンレス製の部品(手すり、棚の取っ手など)を触って、体内から静電気を逃がしておきましょう。
7.ハードディスク・メモリに故障が発生していないか確認する
上級者:★★★★
パソコンのデータを格納するハードディスクドライブ(HDD)や、メモリに物理的な不具合が生じている可能性もあります。ハードディスクやメモリに故障が発生していないか確認してみましょう。
HDDの故障のチェック方法
定番は、CrystalDiskInfo
一部のパソコン修理業者も使っているフリーソフトで、HDDの動作状況を確認できます。
メモリの故障のチェック方法
Windowsに搭載されている「Windowsメモリ診断」という便利ツールをがありますので、これを活用しましょう。
- 画面左下のスタートメニューを開き「コントロールパネル」を選択。
- コントロールパネルの中にある「システムとセキュリティ」クリック。
- システムとセキュリティの中にある「管理ツール」をクリック。
- 管理ツールの中に「Windowsメモリ診断」があるので、これを選択。
- するとダイアログが表示されますので「今すぐ再起動して問題の有無を確認する(推奨)」を選びます。
※ダイアログの指示に従い、再起動前に起動中のプログラム(ソフト)を閉じましょう。 - PCが再起動すると「Windowsメモリ診断ツール」が起動し検査が開始されます。
※操作する必要はないので、完了するまで待ちましょう。診断が完了すると自動で再起動し、診断結果が表示されます。
診断結果は、いかがでしたか?
HDDやメモリに問題がある場合は、交換をお勧めします。
交換に自信がないという方は、パソコンの専門知識を持ったメーカーや販売店・パソコン修理業者に任せた方がいいでしょう。またパソコンの使用状況や年数によっては、買替えという選択肢も頭に入れてください。
8.ウイルス感染による弊害
上級者:★★★★★
ウイルスに感染するとパソコンが重くなってしまいます。セキュリティ対策を行わず、ウイルスに感染してしまった場合、上級者の方でも完全に駆除をするのは、一苦労です。
万が一、駆除が出来ない場合は、リカバリーを行うことになります。
ですが、こちらも大変な作業ですので、パソコンの専門知識を持ったメーカーや販売店・パソコン修理業者に駆除を依頼しましょう。
セキュリティ対策を行っている場合は、試しにウイルスチェックを行ってみましょう。
下記の記事では「人気5社!セキュリティ対策ソフト」でのウイルスチェック方法を紹介しています。もし感染している場合は、ウイルスの駆除を行いましょう。
ネットの執事さんからのアドバイス
パソコンが重くなるのは、長く使っていれば仕方がないことです。
しかし、あまりにも動作が遅い場合は、最初にソフト(常駐プログラム含)の立ち上げすぎか、物理的な損傷を疑ってみましょう。そして最悪のケースとして、ウイルス感染の可能性を頭に入れておきましょう。
明らかなメモリ不足やHDDやメモリが壊れていた場合は、上級者でないと交換は難しいので、初心者の方や自信のない方は、無理して挑戦しないようにしましょう。
早く修理に出したい気持ちもわかりますが、修理に出す前に確認しておきたいこと・決めておいた方が良いことが色々とあります。特に初心者の方には、修理を依頼する時の悩みや疑問の解決にもなると思いますので、下記の記事を参考にして、修理に出してみましょう!