液晶モニターの画面をよくみると、たまに暗く点灯しない点や、その逆に明るく発行したままで変化しない点があるのが見つかります。
これがいわゆるドット抜け(欠け・落ち)です。
これは現在の製造技術では根絶が困難で、メーカー側でも一定数以下であれば初期不良としては扱わず、保証による修理・交換にも対応していません。
原因
原因 | 対処方法 | 対応難易度 |
---|---|---|
ハードウェア(機械側)側の問題 | ||
モニター画面内の接触不良・断線 | 電源とケーブルの確認 >対処方法を確認する サポートや販売店・修理業者へ依頼 またはモニターの買替検討 |
初心者:★ |
欠けたドットの周辺を押してみる >対処方法を確認する サポートや販売店・修理業者へ依頼 またはモニターの買替検討 |
中級者:★★ | |
動きの多い画像を表示させてみる >対処方法を確認する サポートや販売店・修理業者へ依頼 またはモニターの買替検討 |
上級者:★★★★ |
対処方法を試す場合は、必ず自己責任の上で行ってください。
万が一、症状が悪化しても当サイトでは責任は持てません。初心者や自信がない方は、パソコンの専門知識を持ったメーカーや販売店・パソコン修理業者に相談することをお勧めします。
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対処方法
1.電源とケーブルの確認
初心者:★
ディスプレイの表示の異常は、電源の接続状態とパソコンとの間を接続するケーブルの接触不良などの原因で発生することがあります。これまで見えなかったドット抜けが新たに見つかった場合、まずは電源とケーブルの接続状態のチェックを行いましょう。
ただし、接続不良が原因の場合、ドット抜けのような形ではなく、もっと広い範囲に縞模様が入るか、油膜のような模様が一部に現れるなどといった症状が出ることが大部分です。
2.欠けたドットの周辺を押してみる
中級者:★★
効果が確認された対処方法ではありませんが、欠けたドットの周りを押してみることにより、表示が復活したという話があります。理論的には、ドット抜けの原因が接触不良であった場合、周囲を押すことにより接触が回復する可能性があるから直るのだ、ということですが、接触不良ではなく断線していた場合には効果がありません。
また、過度にモニターの表面を押すと、周囲の正常なドットの方にも悪影響を与える可能性がありますので、強くお勧めはできません。
3.動きの多い画像を表示させてみる
上級者:★★★★
接触不良となっているドットに対して活発に表示を変化させる信号を送れば、接触が回復し正常に評価されるようになる、という理論に基づくテクニックです。ただし、この場合も断線していていればまったく効果は現れませんし、表示を変えることによって接点を活性化したとしても効果は一時的なもので、しばらく放置していると元に戻る可能性が高いと考えられます。
いくつか実験例も報告されていますが、上記の「ドット押し」のテクニックとともに効果が確認された例はほとんどありません。ただ、動きの多い画像を表示させることは、ディスプレイの本体に物理的なダメージを与えないので「ドット押し」よりは、試してみる価値のある対処方法だと言えるでしょう。
ドット抜けは絶対イヤ!どうすれば良いの?
どうしてドット抜けが起きるのか?
液晶画面は発行する点(ドット)を連続して配置したものです。一つ一つのドットが豆電球のようなものであると考えればいいでしょう。この豆電球への配線が切れたり接触不良になった結果、明るくならなくなった状態が「暗いドット抜け」で、明るさをコントロールするための配線が切れたり接触不良になって、最大輝度のまま変化しなくなったものが「明るいドット抜け」です。
残念ながら、現在の製造技術では根絶が困難で、メーカー側でも一定数以下であれば初期不良としては扱わず、保証による修理・交換にも対応していません。
じゃあ、ドット抜けはなくならないの?
ドット抜けは現在のレベルの製造技術では、どうしても一定の確率で発生してしまいます。偶然、ドット抜けが生じなかった部分だけを用いて液晶パネルを製品化することもできなくはありませんが、そうした場合パネルのコストは現在の数倍に跳ね上がってしまいます。つまり普及価格帯で手に入れられる液晶モニターがなくなってしまうということなので、ユーザーの側としても一定レベルまでは我慢するしかない状態になっています。
それならドット抜けのない製品を選べるか?
ドット抜けがある程度不可避なものであるなら、購入時にパネルを調べてドット抜けがないかどうかを確認すればいい、と思う方もいるかも知れません。しかし、販売店などでは展示品とは別に用意された製品を顧客に出しているので、実際に顧客が手にするパネルにドット抜けがあるかどうかは、家に帰って電源を入れてみるまでわかりません。
確率としては非常に低くなりますが、「展示品限り」とされているパネルで、たまたまドット抜けがないものを見つけて購入する場合のみ、問題のない製品を選ぶことが可能です。ただ展示品の場合ドット抜けがなかったとしても他の部分での劣化が進行している可能性があり、総合的にお得になるかどうかはわかりません。
ネットの執事さんからのアドバイス
ドット抜けは、原則的に修理できるようなものではありません。メーカーもカタログ等で表示している数以上のドット抜けが見つかった場合には無償修理に応じてくれますが、その場合も欠けたドットを修理して表示できるようにするのではなく、欠けドット数がメーカーの規定値以下である別の新品に取り替えてしまうだけです。修理に出したらドット抜けは減ったが全くなくなったわけではない、ということも十分にあり得ます。この場合、修理品として送られてきたパネルのドット抜けが規定値以下なら、再修理や交換には応じてもらえません。
それでもなおドット抜けを避けたいと思うのなら、購入時により高価な製品を選ぶことになるでしょう。高級品とされるディスプレイほど、ドット抜けの許容数は少なくなり、各メーカーのトップモデルクラスになると、ほとんどドット抜けのないパネルを使用して製品を組み立てています。
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