Windows上で動作するアプリケーションは、上下の矢印キーを使うと画面をスクロールさせることができます。
また、Webブラウザに関しては、矢印キーだけではなくマウスのスクロールボタン、スペースキーなどを使ってもスクロールが可能です。
このため、勝手にスクロールするという現象が発生した場合、まずはどのアプリケーションで発生しているのか、またどのキーの誤動作が原因なのかを確かめておく必要があります。
原因
原因 | 対処方法 | 対応難易度 |
---|---|---|
ソフトウェア側の問題 | ||
ホイールボタンの誤動作 | ボタンを押し続ける >対処方法を確認する |
初心者:★ |
マウスドライバの不具合 | ドライバの更新・マウスの交換 >対処方法を確認する |
中級者:★★ |
ハードウェア側の問題 | ||
スクロール系のキーのトラブル | 清掃・交換 >対処方法を確認する |
初心者:★ |
マウスの接触トラブル | ||
タッチパッドに手が触れている | タッチパッドをオフにする >対処方法を確認する |
初心者:★ |
対処方法を試す場合は、必ず自己責任の上で行ってください。
万が一、症状が悪化しても当サイトでは責任は持てません。初心者や自信がない方は、パソコンの専門知識を持ったメーカーや販売店・パソコン修理業者に相談することをお勧めします。
4つの対処方法
スクロール機能のあるキー・ボタンを確認しよう
パソコンのキーボード・マウスにはスクロール機能を持つキーやボタン等が複数あり、しかもアプリケーションによって微妙にそのキーが違っています。
ブラウザの場合、上下の矢印キー、スペースキー、ホームキー、エンドキーが上下スクロールに関与します。キーボードに故障が生じて、これらのキーが「押しっぱなし」の状態になったら、画面はスクロールし続けの状態になります。この場合、反対側にスクロールするキーを操作しても、すぐに元に戻ってしまいます。
また、スクロールホイールのあるマウスの場合、ホイールを押すと、自動スクロール機能が有効になり、もう一度ホイールを押すまでスクロールが継続します。
実は最近では、パソコン側が「ホイールボタンが押しっぱなしだ」と判断してスクロールし続けてしまうというトラブルが頻発しています。
この場合、マウスをコントロールするマウスドライバの不具合、新しいパソコンのシステムとマウスとの相性の悪さ、経年劣化によるスクロールボタンのヘタリなどの原因が考えられ、それぞれによって対応方法が異なります。
1.ホイールボタンの誤動作
初心者:★
多くのマウスには、左右のボタンの中央部にスクロールホイールが設置されています。このホイールを回転させると、ブラウザなどのアプリケーションで画面をスクロールさせられます。
スクロールホイールには他にも機能があり、ホイール全体をボタンのように押し込むと、自動スクロールモードを起動することができます。
操作ミス、あるいはホイールの故障、またはドライバの不具合でホイールボタンが押し込まれたままの状態になっていると、「勝手にスクロール」が発生することになります。
この場合、ホイールボタンをしばらく押し続けていると、自動スクロールモードが解除され、スクロールが止まることがあります。
原因が他にあった場合だと効果はありませんが、ただホイールボタンを押し込むだけ、という非常にお手軽な対応方法なので、困った時にはまず第一にこれを試してみましょう。
特に「キーボードやマウスに手を触れていないのに勝手にスクロールが始まった」という場合、こちらの方法で解決することが多いようです。
2.問題のあるキーの清掃・交換
初心者:★
「最初に、キーボードやマウスを取り外して、問題がどのキーにあるのかを確認します。マウスに原因がある場合、マウスを外せばスクロールは起こらなくなりますし、キーボードのどれかのキーが原因なら、キーボードを外せば症状は収まります。
キーボード・マウスのどちらが原因かを特定したら、今度は順番にスクロールを起こさせるキー・ボタンを順番に操作し、どのキー・ボタンの誤動作が問題なのかを突き止めましょう。キーボードのキーに問題があることがわかった場合、キーを取り外して中身を清掃しましょう。
ホコリが詰まっていたためにスクロールが発生していた場合は、これで解決します。キーやマウスのスイッチ部分に原因があった場合は、キーボード・マウスを新品に交換することになるでしょう。
3.ノートパソコンにマウスを取り付ける
初心者:★
ノートパソコンの場合、タッチパッドに手のひらの一部がついていると、それによってカーソルが動いてしまい、アプリケーションによっては勝手にスクロールが始まってしまうことがあります。帯電しやすい体質の人の場合、触れていなくても移動することがあるようです。
体質の方は改善しようがありませんから、このような場合には、タッチパッドを無効化し、パソコンにマウスを接続して使うようにするといいでしょう。
タッチパッドを無効化する方法は、ノートパソコンのメーカーによって異なりますが、どのメーカーの製品でも、周辺機器を管理するためのユーティリティソフトがインストールされているので、これを使って行うことができます。
4.マウスドライバを更新する
中級者:★★
古いWindowsから新しいWindowsに更新した際に、使用しているマウスやキーボードのドライバに不具合があって、スクロールがオンになったままになることがあります。
一時的にこの不具合が発生した場合、マウスホイールをしばらく押したままにすれば直ることが多いのですが、頻繁に発生する場合にはキーボードやマウスドライバの更新を検討しましょう。
「デバイスマネージャ」を起動し、キーボードやマウスのツリーを開いて、「ドライバの更新」を選択します。通常は、これで最新のドライバに更新され、既知の不具合の大部分が解消されるはずです。
それでも事態が改善されない場合、さらにドライバが更新されるのを待つか、すでに対応しているキーボード・マウスを購入して交換するかのどちらかになります。不具合が発生するマウス・キーボードは古いものであることが多いので、これを機会に買い換えてしまった方がコストパフォーマンス的には最善となることがままあります。
ネットの執事さんからのアドバイス
「勝手にスクロールが発生する」という症状は、ここ2年ばかりの間に各所で報告されるようになったトラブルです。特に、Windowsを更新した際に発生しやすいと言われています。原因となるのは、主にマウスドライバです。
この場合、短期的にはスクロールボタンを押し込むことにより解決ができます。数日に一度程度の頻度なら、これで対応していけばよいでしょう。次のWindows全体の更新が行われたら、ぱたっと症状がなくなった、という事例も報告されています。
何度も発生する場合、先に述べたようにマウスドライバの更新が必要ですが、対策されたドライバがあるとは限らないので、マウスを新品に交換した方がよいかも知れません。この場合、電器店で今使用しているWindowsに対応しているかどうかをしっかり確認して購入しましょう。対応リストに入っているWindowsなら、購入後に不具合が発生した際、メーカー側が対応して新しいドライバを提供してくれる可能性が高まります。
上記の対策をしてもなお発生する場合は、物理的な要因が考えられます。これらのケースにおいても最終的にはキーボード・マウスを交換してしまえば基本的にトラブルは収まります。
この症状で問題があると予想される場所
- ・マウス
- ・キーボード
- ・ホイールボタン
早く修理に出したい気持ちもわかりますが、修理に出す前に確認しておきたいこと・決めておいた方が良いことが色々とあります。特に初心者の方には、修理を依頼する時の悩みや疑問の解決にもなると思いますので、下記の記事を参考にして、修理に出してみましょう!