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電源ユニット(PSU)の故障原因とその症状まとめ

パーツ 電源ユニット(PSU)

電源ユニットはパソコンの各パーツへ電力を供給している大切な部品です。電源ユニットは基本的にデスクトップPCに搭載されている部品で、ノートパソコンはACアダプタで電源供給を行っています。

デスクトップPCに搭載する電源ユニットは、300W以下、300~600W、600W以上と電源容量が分かれており、数字が大きいほど価格も高くなりますが、より多くの電力を供給できます。この電源ユニットが故障してしまうと、各パーツへ適切な電力供給が行われなくなってしまうため、さまざな不具合が発生します。

この記事では、電源ユニットが故障したらどのような症状が出るのか、電源ユニットの寿命を伸ばすにはどうすればいいのかを詳しくご紹介していきます。

故障した時の症状一覧

電源ユニットが故障すると、パソコンの起動、シャットダウンなど基本的な動作に直接影響を及ぼします。以下のような症状が現れた場合、電源ユニットの故障を疑いましょう。

1.パソコンの電源が入らない

電源ユニットの代表的な故障トラブルとして、この「パソコンの電源が入らない」という事例が非常に多くなっています。この「電源が入らない」という症状の中には、以下のようなケースが存在します。

  • ・パソコンのLEDは点灯するが、電源がつかない。
  • ・LEDも点灯せず、電源がつかない。
  • ・電源はつくが画面が真っ暗なままで、何も表示されない。

2.起動後すぐに電源が切れてしまう

起動後に数秒、あるいは数分たつとパソコンの電源が切れてしまう場合、電源ユニットの故障が考えられます。

3.パソコンの電源が勝手に切れて、再起動を繰り返す

パソコン起動後に勝手に電源が切れて、そのあと再起動が勝手にかかり、それを繰り返すといった症状も、電源ユニットの故障が原因だと考えられます。

4.パソコンがフリーズする

パソコンのフリーズは様々な原因で起こるので一概には言えませんが、電源ユニットの故障が原因で発生する場合もあります。

故障診断方法

上記で紹介したような不具合が発生した場合、電源ユニットが原因であるかどうかを、以下の方法で確認していきましょう。

1.ケーブルやスイッチなど基本的箇所の確認

パソコンの電源が入らない原因として、電源スイッチがOFFになっていないか、電源ケーブルが緩んでいたり抜けていないかなど、基本的な確認をまずしてみましょう。案外、こういった基本的なことが原因だったりする場合もあります。また、パソコンの蓋を開けてみて、電源ユニットとマザーボードを繋ぐケーブルが抜けていないかも確認しておくと良いでしょう。

2.不要なUSBを全て外して起動してみる

外付けHDDやフラッシュメモリなど、パソコンに接続しているUSB端子を必要なもの(マウスとキーボード)に絞り、他をすべて取り外して起動してみましょう。「電源がつかない」といった症状の場合、こうしたUSB端子が原因である場合も多いため、その可能性を潰した上で電源がつかないのであれば、電源ユニットが故障している可能性が高いです。

3.気温が低くなると電源がつかないことが多い場合

電源ユニットに使用されている電解コンデンサは寒さに弱く、冬場など気温が低い日の朝にパソコンをつけようとすると電源がつかない場合があります。もし、電源がつかないのが寒い日に限られる場合、電源ユニットが原因であると考えられます。

4.電源ユニットのファンが動いているか確認する

パソコン起動後に電源ユニットの冷却ファンを目視で確認して、しっかり動いているかどうかチェックしてみましょう。電源ユニットが故障していると、冷却ファンが正しく回っていない場合もあります。

5.電源ユニットのコンデンサが劣化していないか確認する

パソコンの蓋をあけて電源ユニットを取り外し、さらに電源ユニットを分解すると中にコンデンサと呼ばれる電池のような部品がついています。このコンデンサが膨張していたり、錆びついていたりする場合、電源ユニットが故障していると断定できます。ただし、この方法はある程度パソコンに詳しい場合に行うようにしてください。自信がない時は無理に確認せず、専門家に任せましょう。

6.パソコン内部の温度を確認する

電源ユニットの冷却ファンが故障していると、パソコン内部の熱が正しく排熱されなくなり、フリーズなどの原因になることがあります。パソコン内部の温度は、『HWMonitor』、『Open Hardware Monitor』、『HWiNFO64』などのソフトで計測することが可能です。パソコン内部の温度を定期的に測っておくことで、故障判断の指針になります。

7.電源のワット数はパソコンに足りている?

パソコンを構成するパーツに必要な電力の総数が、電源のワット数を上回っている場合、パソコンは電力不足に陥ってしまいます。特に沢山のソフトを起動したり、DVDなどを見る、グラフィックボードの稼働など、パソコンに高負荷がかかる状況では多くの電力が必要になるので、電力不足に陥る可能性が高くなります。一度、パソコンの構成に対して電源のワット数が足りているか確認してみましょう。

それでも不調の原因が特定できない場合は…

上記の確認でも電源ユニットが原因かどうか特定できない場合は、パソコンを分解してマザーボードと電源ユニットだけにして検証する方法も存在しますが、それを行うには専門的な知識が必要ですので、あまりオススメはできません。原因がわからない場合、時間がたつと症状が悪化してしまう場合もありますので、メーカー修理や専門業者への依頼も検討してみることをオススメします。

パソコンを修理に出す前の注意点

故障の前兆一覧

電源ユニットが本格的に故障する前には、前兆が存在します。前兆が起こり始めたら、早めに気付いて修理などの対策を行うことで、パソコン自体の寿命を伸ばすこともできます。

1.たまにパソコンの電源がつかなくなる

電源ユニットが故障する前兆として、たまにパソコンの電源がつかなくなったりする場合があります。本格的に壊れると、電源はほとんどつかない状態になってしまいます。

2.パソコンを放置していると電源が落ちている

パソコンを放置していると電源が落ちている場合、電源ユニットが故障する前兆である可能性があります。特に常時つけっぱなしにしている人は、電源ユニットのコンデンサが劣化をはじめている兆候かもしれません。

3.パソコンがフリーズしたり、電源が勝手に落ちる

パソコンを使用中にフリーズしたり、電源が勝手に落ちたりする場合、電源ユニットが故障する前兆かもしれません。一度、電源ユニットの冷却ファンが動いているか確認してみましょう。

寿命を延ばす方法

電源ユニットの寿命は、パソコンパーツの中はかなり寿命が短い方です。その理由は、常に発熱しているため、電源ユニットに取り付けられているコンデンサという部品の劣化が他のパーツに比べて早いためです。コンデンサは一般的に105度までの温度で2万時間持つと言われていますが、パソコンを常時つけっぱなしにしている人だと、3年ほどで壊れてしまう計算になります。

電源ユニットはパソコンをよく使用している人ほど壊れやすいパーツですので、初期症状を見逃さず、壊れたらすぐに修理できるように心の準備をしておきましょう。

hituzi

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